源流部の河床は細かい礫になっていて冷水中にはアオハナゴケや梅花藻(バイカモ)の群落が見られる。梅花藻は夏ともなれば可憐な梅の花に似た小さな花を川面に咲かせる。また水量が増すとセキショウモやエビモなどの沈水植物が繁茂、清流の中には岩魚の泳ぐ姿も見られるという。春の雪融けを待ってはカラマツ林の根元一面に福寿草が咲き、続いて水芭蕉、キクザキイチゲ、カタクリ、ニリンソウが開花、やがて大きな群落をなすヒメザゼンソウが鮮やかな緑の芽生えを見せるという。これらはみなこの湧水の為せる業であるとともに、また賜物である。
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