Forward　今日のワンダーランド　Backward

　およそ人間にとってこの世で意味あるものとすれば、個々人が生きる上で踏襲する人生の 「life style」 であろうか ・・？　この価値観なくして「何の人生か ・・？」ということになろう。

　人生の 「life style」 はすべて 「only one」 の概念から生まれ「number one」 の概念からは生まれない。１００人には１００通りの 「life style」 があり、この世はこの 「life style」 の多様性が織りなす「曼陀羅世界」である。

　「life style」 は 「only one」 であり、それぞれの 「only one」 がこの世に彩りを与え社会をアクティブ（活性化）にする。

　人間が目指すものは 「only one life style」 の実現であり、この世で生きる「唯一の価値観」を与える。「only one life style」 の実現には、地球上の位置に関係なく、男女の性別に関係なく、時代に関係なく、財産の多寡に関係なく、地位名誉に関係なく ・・ その他、いかなるものにも関係しない。

　「only one life style」 はまた 「hard-boiled」 である。米国の映画や小説等の根底にはこの 「hard-boiled」 の思想が色濃く流れている。ゆえに、市井の人であるタクシードライバーが大統領と気さくに話をするような映画が成立するのである。

　「hard-boiled」 や 「only one life style」 の思想は、今後大きな精神的価値観を社会の中に構築し、この世をアクティブにしていくであろう。　日本の警備保障会社の社員の中から、ケビン・コスナー演じる映画「ボディーガード」のような、ハードボイルドなガードマンが登場する日を期待したいものである。

文 / 柳沢　健