未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
歌は時代の扉〜タイムマシンの創造
希代の作詞家、阿久悠は 「歌は時代の扉である」 と言った。 それはまた 「思い出の扉」 であり、「時空の扉」 であり、「過去と未来への扉」 である。
それは意識で構築された 「ワームホール(時空のトンネル)」 のようなものであり、一瞬にしてその世界へと移動することができる。 現代理論物理学によれば、意識と物質の狭間は 「ゆらぎの状態」 にある。 端的に言えば、物質は意識であり、意識は物質である。 そうであれば、意識のワームホールは物質のワームホールでもある。 それはアインシュタインの相対性理論が提示した 「タイムマシン」 の実現であり、漫画ドラえもんが提示した 「どこでもドア」 の実現である。
以下は意識と物質の狭間にある 「ゆらぎ」 を描いたものである。
意識に物質が宿る
/
現象と心象の境界
/
意識が物質を創る /
物質から意識への大転換
「
阿久悠の風景
」 で描いたごとく、阿久悠は 2007年8月1日 にこの世を去ってしまった。 だが今も尚、彼は、のこしていった歌の世界を自由に飛び回っているにちがいない。 私たちがその世界に行こうとしたら、タイムマシンのダイヤルをその曲に合わせるだけでいい。 しからば、たちどころに 「その時代」 にワープすることは紛れもない。 であれば、阿久悠は歌を創ったのではなく、「タイムマシン」 を創ったのである。 天才作詞家たるゆえんである。
2024.04.05
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