Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知のワンダーランドをゆく〜知的冒険エッセイから
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Pairpole宇宙
 どうも我々が日々生活するこの宇宙は「二重構造」を成しているようである。
 般若心経の「色即是空、空即是色」の「在ると思うと無い、無いと思うと在る」という宇宙解釈は我々が構築してきた認識をもって考えると論理破綻している。だが宇宙の「大真理」ともなればこのように意味不明にならざるを得ないものであろう。在ると思うと無い、無いと思うと在るという認識思考の論理破綻は我々が生きて生活する宇宙が「ひとつ」であると考えることに起因している。
 これを「在る宇宙」と「無い宇宙」の「ふたつ」があるとすればどうか。 宇宙解釈は明快になる。このふたつの宇宙が「宇宙の二重構造」に他ならない。
 宇宙の二重構造とは「物質と意識」の二重構造であり、「光と心」の二重構造であり、「禍と福」の二重構造であり、「損と得」の二重構造であり ・・・ 等々の二重構造である。これらを整理すると以下のようになる。
 唯物宇宙 ・・ 物質的存在、因果律、連続宇宙、時間と空間の存在
         光の伝達、視覚、実空間、陽波動、表 ・・ 等々
 唯識宇宙 ・・ 意識的存在、超因果律、刹那宇宙、時間と空間の消滅
         心の伝達、感覚、虚空間、陰波動、裏 ・・ 等々
 量子論物理学者、ディラックが提示する有である物質の発生過程は虚のエネルギで満ちた真空状の無の宇宙から電子(物質)と陽電子(反物質)が対になった「ペア粒子」の発生で語られる。それは私著「Pairpole(物質編)」で論じたネガティブポールとポジティブポールの「Pairpole二重螺旋波動運動メカニズム」の態様である。一枚の紙が裏と表で構成されているごとく、宇宙の構造もまた対称構造を成す。
 この対称構造宇宙を私は「Pairpole宇宙」と呼ぶ。
 ひとつの宇宙しかないとする我々現代人の唯物的な物質文明社会は飽和臨界点に達した観がある。だがPairpole宇宙を考えるならば唯識的な精神文明社会はいまだ手つかずに広大に広がっている。人類はようようにして、この対称構造宇宙を眺望できる地点に到達したのであり、玄奘三蔵が遙か遠く天竺までの苦難の旅をもってして持ち帰った般若心経の真髄、「色即是空、空即是色」の記述はまた対称性二重構造宇宙、「Pairpole宇宙」の描写でもある。
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