そのエッセイの内容は ・・ 現在の法律では、故意による殺人と過失による殺人とで「量刑に大きな差異」があり、一般的には過失致死は刑が軽く、故意による殺人は刑が重い。だが殺された側に立って考える時、その量刑は逆ではないかと彼は言うのである。殺された側に殺される(恨まれる)原因があり、その恨みを抱いた人が用意周到に準備して殺されるのであれば「まだ殺される側には死の意味が見出せる」が、過失致死のように、「ついうっかり」と殺してしまいましたでは「殺される側には死の意味さえ見出せない」というのである。現行の法律は「この視点」を欠落させてしまっており、この観点からの量刑再考を要するというのが概意である
・・。 確かに慧眼である。
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