池田町の大峰高原にたたずむ樹齢250年になるカエデの大樹の周りは晴天にも恵まれ、多くの人でにぎわっていた。七色大カエデという呼称はこの大樹が色とりどりの紅葉で自らを装うためなのであろう。薄くけむった連山を背景にした大カエデの風格は、あたかも「古武士」が鎮座したかのごとく、堂々として、しかも見事である。

文・撮影 / 柳沢　健