ビジョンウィンドウから眺める信濃の四季
窓の向こうに世界が見える〜信州つれづれ紀行から
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尖石縄文遺跡 / 長野県茅野市
落葉
季節はずれの台風が東海沖を通過中とあって八ヶ岳山麓の尖石縄文遺跡にも冷たい雨が霧のように降っていた。しかしその冷たい雨ゆえに、彩られた広葉樹の林はその色合いに鮮やかさを増し、地面に降り敷いた落ち葉は、菱田春草が描いた名作「落葉」のごとく自然の奥深さを奏で、樹間には小鳥のさえずりが響き、あたりは静寂に包まれている。5000年の歳月はみるまに時空の彼方に去り、そこかしこに縄文人の姿がいきいきと甦ってくる。
文・撮影 /
柳沢 健
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