紅葉のジャンプ台を撮ろうと訪れた白馬山麓にはいまだ季節が到来せず、ふりそそぐ陽射しは山岳特有の明滅を反復、それとともに寒い秋風が吹き抜けていた。 せめてジャンプの練習飛躍でも行っていないものかと思えどもジャンプ台には人影なく、訪れた観光客がリフトを使ってスタート地点に聳える展望塔への往復を果たしていた。 最近見た地元テレビのニュースではこのジャンプ台が中国ジャンプチームの強化合宿地となっていることを報じていた。 そういえば白馬村のあちこちには中国から来たとおぼしき観光客の姿が目撃された。 興隆中国の現状はこのような山間僻地にまで影響が及ぼうとしているのである。