清里高原の中心に位置する清泉寮には昨年の12月に訪れている。 そのときは人影まばらであったが、今日はツツジも赤く咲き、多くの観光客で賑わっている。
撮影されたカットは遡る80年近くまえ、この清泉寮の建設を画したアメリカ合衆国、ケンタッキー州出身の牧師、ポール・ラッシュ博士の銅像である。
帰路。 博士の遺骨が納められている清里聖アンデレ教会によってみた。 その日は訪れる人もなく、あたりは昼下がりの静寂に包まれ、穏やかな陽射しが地面に木陰を投じていた。
博士が最後に遺した物とは、聖書と万年筆、何着かのスーツ、そしてパジャマと歯ブラシだけであったという。 家庭も持たず日本への無償の愛に殉じた博士の生涯であった。
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