未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
松原湖 / 長野県南佐久郡小海町
不可思議な縁
小海町出身の新海誠監督による長編アニメーション映画 「君の名は」 に登場する架空の湖 「糸守湖」 のイメージは子供の頃から慣れ親しんだこの松原湖から受けたと監督自身が述懐している。 2009年6月にこの湖を訪れた私は 第087回 「湖愁」 の中で以下のように書いている。
・・・ 午後の陽はすでに傾き湖岸に人影はなかったがぶらりとするうちふと一周する気が起こり歩きだしたのだが思いの外の長い道のりであった。 散策道は湖畔と山際の斜面を通って細く付けられこの湖の来歴を語る原始の名残なのであろうか斜面には巨大な岩石が今にも崩れ落ちそうにごろごろと横たわっていた ・・・・
映画「君の名は」の公開は2016年である。 私が訪れたのはその7年ほども前である。 今振り返ればそのとき新海監督が抱いたイメージとの共時性がすでにして萌芽していたことになる。 不可思議な縁である。
※)映画「君の名は」との不可思議な共時性については ベストエッセイセレクション 第2 集 時空のめぐり逢い 「
映画 君の名は に想う
」 に詳しい。
2019.09
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