Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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驕れる者は久しからず〜盛者必衰の理
 日本が陥ってしまった閉塞社会の原因を探求した 第1847回 「大きな間違い」、第1848回 「全てはそこから始まった」、第1849回 「特有の思考法」 の帰結は、総括すれば 「驕れる者は久しからず」 という歴史の教訓に収束する。 これは地位や財力を鼻にかけ驕り高ぶる者は、その身を長く保つことができないということのたとえである。 以下はその語源となった 「平家物語の冒頭」 である。
 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵におなじ。
 ひるがえって眼前の世情を眺めれば、自民党の裏金問題しかり、公共債務の増大しかり、BIGモータの違法販売しかり、製品性能データの偽造しかり、芸能プロダクションの性加害問題しかり、しかり。 枚挙にいとまがない。 これらの問題の根底には共通して 「原点を忘れた驕り高ぶる心」 が内在している。 これらの心を改めない限り、陥った閉塞状態から脱することは不可能である。

2024.01.12


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