未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
人類に未来はあるか?
人工知能の開発について
第852回
「ホーキング博士の警告」 を書いたのは2015年2月4日のことであり、さらにその人工知能の実用化について
第1741回
「人工知能への警告〜人類の未来とは」 を書いたのは2023年4月11日のことである。
人類が保有する職種の80%が無くなると予測される AI(人工知能) の普及がいよいよ目前に迫ってきた。 だがなぜか危機感が感じられない。 FA(ファクトリーオートメーション) で肉体労働から解放された人類は、次なる IT(インフォメーションテクノロジー) で精神労働からも解放された。 これらふたつの解放は、奴隷的労働からの解放という大義から考えれば名分が立たなくもないが、人工知能による 「思考からの解放」 はこれらの 「労働からの解放」 とは本質的に異なっている。
万物の霊長と尊称される 「人類の存在理由」 はただひとつ 「考える」 という一事にあったはずである。 人工知能によって 「考える必要がなくなった」 と喜んでいていいものであろうか?
「考えなくてもいい」 という人間にとっての 「究極の解放」 は人類の未来に何をもたらすのか? 希望なのか? 絶望なのか? これらのことに思いすることもなく 「便利さだけ」 に浮かれまくっている人類に、はたして未来などあるのであろうか?
2023.07.14
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