未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
現在場の構築メカニズム〜直観的場面と歴史的場面の融合
シンプルな宇宙である 「現在だけの宇宙」 は想像と現実が融合した 「即身の場」 である。 では 「唯識としての想像」 と 「唯物としての現実」 が融合して成る 「即身のメカニズム」 とはいかなるものであろうか? 換言すれば 「現在場を構築するメカニズム」 とはいかなるものであろうか? 先日。遙か以前に検討した意識世界を記述する 「直観的場面」 と物質世界を記述する 「歴史的場面」 のことが不意に想起された。 それらの場面が構築される様相は 第211回 「
直観的場面構築
」 と 第212回 「
歴史的場面構築
」 で詳述しているのでここでは割愛してその帰結のみを述べれば以下のようになる。
それは直観的場面とは 「現在場」 における 「想像の場面」 であり、歴史的場面とは 「現在場」 における 「現実の場面」 であるという等価性である。 つまり、直観的場面と歴史的場面が融合して一体化した世界風景は、とりも直さず 「現在場の風景」 である。 「シンプルな宇宙」 への道はそのときすでにして拓かれていたのであろうが、悲しいかなその 「構築メカニズム」 に想到するにかくも長き 「思考の熟成」 が必要とされたのである。
2021.01.25
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