それぞれが「他を出し抜く」ことに日々専心する営為こそが「現代社会の核心」である。それを「自由競争」という経済原理に変換することで事の本質を隠してしまっているのである。
自由競争の裏には「生存競争」という事の本質が隠されており、生存競争の裏にはまた「弱肉強食」という事の本質が隠されている。
結局。人間の社会とて他の動物の社会と何ら変わるところはない。それどころか「世界で最も危険な動物」とは人間そのものなのである。そしてその本性が加速度的に先鋭化しているのが現代という社会なのである。