いつの間にか遠くを見ることを忘れていました |
「いつの間にか遠くを見ることを忘れていました」芥川賞作家、南木佳士の小説を映画化した2002年10月公開の「阿弥陀堂だより」のテーマである。繰り返し読む本があるように繰り返し見る映画がある。映画「阿弥陀堂だより」は私にとってそんな映画である。映画が撮影された北信濃飯山のロケ地も幾度か訪ねた。(信州つれづれ紀行「第
146回」「第
345回」)目標や目的に向かって懸命に努力し、頑張ることは大切である。しかし、ともするとその努力や頑張るという精神の集中が近視眼的な視野の狭窄をもたらし、冒頭の言葉のようにいつの間にか遠くを見ることを忘れてしまう。同様に青空を見上げたり、星空を眺めることを忘れてしまう。現代人の多くはこのような症状を呈しているのではあるまいか、どうであろう・・・。 |
2012.9.20 |
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