ここ数日続いた雨降りの後に訪れた晴天ではあったが、山頂の天候はめまぐるしく変化し、撮影には難しい日和りであった。湿原を一周する遊歩道をめぐりながら、雲間からもれた一瞬の陽射しを狙って撮影した。一周、約3.7km(90分)の道のりとのことであったが、木張りの遊歩道は歩きやすく、それほど遠いとは感じなかった。ただ今年の高温異常気象のためか、この湿原を代表する肝心の「アザミの花」が枯れてしまっていたことは残念であった。 「山には山の
愁いあり 海には海の 悲しみや まして心の 花園ぞのに 咲きしあざみの 花ならば」の詞で有名な「あざみの歌」は、戦後下諏訪に身を寄せていた横井弘が、ここ八島湿原で作ったものであり、湿原の入り口にはその歌碑が立っている。
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