ビジョンウィンドウから眺める信濃の四季
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JR小海線 清里駅前 / 山梨県北杜市
夢見た時代
八ヶ岳高原の玄関口、JR小海線清里駅は、敗戦から立ち上がり、「もはや戦後ではない」と言われた日本に「レジャーブーム」と呼ばれた豊かさが到来した頃(今を遡る30年〜40年ほども前になろうか)、そのメッカとして殷賑を極めた。駅前の街区はカラフルな洋風建築が軒を連ね、通りは流行ファッションに身をまとった「高原のお嬢さん」と呼ばれた若い娘たちで肩も触れあうほどに混み合っていた。
歳月はめぐり2010年、今目にするその駅前の街区は閑散として人影なく、取り残され色あせた建物の間を車が急ぎ足で通過していくのみである。時代は ・・ そう夢見た時代は、かってあったであろう清里の栄華の刻を記憶の彼方へ置き去りにし、疾風のごとく走り抜けていったのである。
文・撮影 /
柳沢 健
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