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伊那の春(6)
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大草城址公園にて / 長野県上伊那郡中川村
春爛漫
 大草城址公園に行く前に中川村のコミュニティセンターとでも呼んだらいいのであろうか 「望岳荘」 で昼食をとった。 花見の最盛期とあってレストランは混み合っていてしばらく待たされたが間なしに食べることができた。 天竜川が刻んだ河岸段丘の上に位置するため眺望は大いにきいた。 段丘の空間を越えた向こう側に中央アルプスの障壁が聳えている。
 そこから大草城址公園までは車で 2分ほどであった。 予想通りに混んでいたが車を駐めるにはそう困らないほどであった。 大草城址公園は前述した天竜川が刻んだ河岸段丘の深い谷に守られた城跡である。 南北朝時代、大河原城主であった香坂高宗が後醍醐天皇の第8皇子であった宗良親王を奉じてこの大草城で挙兵したと伝えられている。 この時期にはエドヒガンザクラ、ソメイヨシノ、シダレザクラなど約 500本が所狭しと咲き誇る。 今日はその桜祭りの期間とあってこの公園の最も忙しい日を迎えていた。 老若男女もろびとの顔は 「春爛漫」 である。 これぞ 「伊那谷の春」 である。

2019.04

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