大沼池は駒ヶ根高原に横たわる温水溜池である。 池畔に立つ案内板には、温水溜池とは山を駆け下った冷たい流水をそのまま田畑に引いたのでは害があるため、いったん池に溜て温めてから流すものだとの説明が記されていた。
池をのんびりと一周したが、周囲には幾人かの釣り人が、座禅をするがごとく、新緑を背負って、無我の境地にひたって竿をたれていた。
山麓を越えた遠くには中央アルプス宝剣岳が霞んでいる。 その霞は単なる 「春霞」 なのか、それとも 「杉花粉の飛散」 なのか、はたまた中国からやってきた
「黄砂の降塵」 なのか ・・ 今年の春は、いまだ、すっきりとした山容を目にすることができないでいる。
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