犀川の畔に位置する御宝田遊水池(白鳥湖)には毎年この地で越冬するコハクチョウが飛来する。
前回訪れたのは昨年の2月であるから歳月はちょうど1年余を経過したことになる。 その間、コロナ禍の閉塞状態が続き自由に飛び歩くこともままならない。
多くの白鳥はすでに北帰行の旅へと飛び立ってしまっていて、名残の群れがささやかな昼下がりの陽を浴びて翼を休めている。 だが西方に聳える北アルプスの山並からは寒風が吹き寄せ訪れた人々にいまだ冬であることを告げていた。
ふと 「春は名のみの 風の寒さや」 の早春賦の調べが想起された。
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