信州伊那谷の桜開花の報を聞いて桜の名所として知られていない名所 「言うなれば穴場」 はないものかと松川町を訪れたのは
2010年 の 4月。 もう 9年も前のことになる。 その時の春が忘れられずこうして再び訪れた。 今回も前回と同じ場所をめぐることにした。
歳月の変遷を感じたかったからに他ならない。 まずは松川中学校である。 花影でさえずる小鳥の鳴き声を含めて風韻は何も変わってはいなかったが、前回は校庭では折しもサッカーの対抗試合が行われており、観客はいないものの中天の太陽に照らされたグラウンドを双方元気よく駆け回っていたことを覚えている。
だが今日の校庭は静寂に包まれている。 年齢からすれば彼らももはや社会人になっているであろう。 かく美しき 「伊那の春」 は今も尚。
曇りなきその双眸に変わらずに映っているであろうか?
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