高校時代の友人から 「第18回 信州梓川賞展」 で梓川賞を受賞した作品展が梓川アカデミア館で催されているので観て欲しいとの便りをもらって訪れた。
アカデミア館を訪れるのは初めてであった。 彼とは途絶えることなき長いつきあいで県展や中信展に入選した彼の作品は見続けてきた。
思い起こせばもう50年を越える歳月になる。 年月を経るにしたがって画境は着実に高みに登ってきていたが、今回の作品は従来の彼の画風を一変させる新境地を拓いた秀作であった。
話を聞くと脳梗塞を発症した彼が病院のベットで日暮らし思い続けたイメージから生まれた作品であるという。 退院後には軽度ではあるが足に後遺症がのこって車の運転ができなくなってしまった。
だがその胸にはそれを上回る自由な想像力が養われたということであろう。 大賞を受賞したことで彼の周囲は忙しくなりそうであるが無理することなく養われた想像力を活かした思いにのこる作品を描いていってくれることを願っている。
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