未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
丸山晩霞記念館 / 長野県東御市
充実の一日
生誕150年を迎えた丸山晩霞の水彩画100点超を展示した展覧会 「美しき明治のみづゑ」 が開催されている晩霞の故郷である東御市の丸山晩霞記念館を訪れた。 記念館は東部湯の丸IC近く浅間山を仰ぎ見る丘陵地に樹木に囲まれてたたずんでいる。 折しもの紅葉に染まった庭園は晩霞の作品のごとくに輝いていた。
展示は多大な影響を受けた盟友、吉田博、三宅克己の作品も交え明治期のみずみずしく輝く水彩画の魅力を紹介して生誕150年を迎えた丸山晩霞の画業を広く世に伝えるものであった。
作品に会してまず驚かされたのはその 「精緻な描写力」 である。 それはおよそ私が知ってきた水彩画の認識を一変させるものであって日本画の高みに肉薄するような気迫さえ感じさせるものであった。 しばらく美術館から遠ざかっていた私であったが久しぶりに精神の琴線を揺り動かされるような高揚を覚えた充実の一日であった。
2018.11
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