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未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事

信州つれづれ紀行 / 時空の旅
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長門牧場 / 長野県小県郡長和町
アルパカの眼
 2012年8月にこの地を訪れている。 そのときのことは 第351回 で 「ひと夏の終わり」 と題して以下のように書いている。
 蓼科山の山麓、女神湖から佐久平に向かって少し下ったところにこの牧場はある。 標高1400メートルの高原に211ヘクタール(東京ドーム45個分)の牧草地を有し、自家産の牧草を使って乳牛200頭を飼育している。 レストハウス付近は子供連れの家族で賑わっていたが、広大な牧場は昼下がりの陽を浴びてひっそりと横たわっていた。 先ほどまでは雲間に遠く浅間山も望めたが、撮影を始めると沸き立つ入道雲に姿を没してしまった。 眺めているうちに、ふと 「ひと夏の終わり」 という言葉が浮かんだ。
 今回はそれより1ヶ月ほど前の季節であるが異常気象の昨今では、いつが 「夏の始まり」 で、いつが 「夏の終わり」 やら分からない。 訪れた観光客はただ今日という日をこの牧場で楽しめればそれでいいのだという気分なのであろう。 遠くアンデスの山中からやってきた 「アルパカの眼」 はいったい何をとらえているのであろう ・・ いぶかしかった。

2018.07


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