未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
姨捨 長楽寺 / 長野県千曲市
長楽寺 境内
姨岩から棚田を望む
姨岩から善光寺平を望む
おもかげや
姨捨の長楽寺は2010年5月(
第164回
)、2010年12月(
第225回
)と回を重ねて訪れている。
今日の長楽寺の駐車場は今までになく大型バスが並び多くの観光客で賑わっていた。だが私の来訪と入れかわるようにして、そそくさと今日の宿泊先に向けて山麓を駆け下って行ってしまうと、いつものように閑寂のたたずまいがもどってきた。
天候にすぐれない昼下がりとあっては撮影にはむかないが、長楽寺の庫裏を押しつぶさんばかりに圧している伝説の姨岩の上から、眼下にひろがる棚田と善光寺平を眺めたあと、下におりて境内からその大岩を仰ぎ見た。
境内にはさまざまな時代の歌碑が並んでいる。その中から芭蕉の「おもかげや 姨ひとりなく 月の友」を探し出し映像におさめた。
ここに来ると姨捨が背負った宿命と世の趨勢に思いが至る。 それはまた今日も同じであった。
2016.10
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