未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
信州つれづれ紀行 / 時空の旅
上田城址公園 / 長野県上田市
文明への郷愁
信州の鎌倉、塩田平をめぐったあと真田氏の居城であった上田城址に向かう。来年のNHK大河ドラマ「真田丸」に向けて何かのイベントが行われていたようで城の周囲は多くの人で混雑していたが、午後も遅くであったせいか、運良く空いた駐車場に車を駐めることができた。
城址公園は今年最後の輝きを発するかのように色鮮やかな紅葉に飾られていた。まずはビュースポットとして近頃人気の堀の中の「通り抜け」を撮影する。かってはこの堀の中を電車が走っていたのであるが、車社会への近代化の流れには逆らえず、ついには廃線となり、線路を取り除いてこのように通り抜けとなったのである。人気の裏には、あるいはこのような「文明への郷愁(ノスタルジー)」が隠されているのかもしれない。
堀を登って公園内を数カット撮った頃には、陽は西に傾き、塩田平から上田へとめぐった豊穣なる「晩秋の日」にも黄昏がせまっていた。
2015.11
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