新たな宇宙モデル

時間も空間もない宇宙構造

Pairpole 宇宙モデル

− 科学哲学的なアプローチから考えられた宇宙モデル −



人類にはいまだ解けない謎が2つある
ひとつは空間に関するもので「宇宙の果てとは?」という謎であり
もうひとつは時間に関するもので「時間の始まりと終わりとは?」という謎である
この2つの謎を解くためには、宇宙に「果てはなく」、時間に「始まりも終わりもない」とあっさり受容すればよい
分かり易い概念に還元すれば、宇宙に「大きさはなく」、時間は「流れない」ということである


ペアポール宇宙モデルに寄せて
 著書 「Pairpole (ペアポール)」 の発刊は平成11年2月28日(初版第1刷発行)です。 この著作に至る数年間は私にとって最も思考活動に勢いがあった時期でした。 あらゆる予見が交錯するとともに次々にアイデアが形となって昇華していったのです。 その結実が 「Pairpole 宇宙モデル」 であったわけです。
 この宇宙モデルの分類を 「科学哲学的宇宙モデル」 としたのは、科学的思考が行き詰まれば哲学的思考をもって突破し、逆に哲学的思考が行き詰まれば科学的思考をもって突破することで探求を進めていったからです。 科学には特異点と呼ばれる科学理論が破綻してしまう限界点があります。 その先には科学的思考をもってしては進むことはできません。 ゆえに別次元の視点をもつ哲学的思考を使ってその科学的特異点の解消を画したのです。
 さらにこの宇宙モデルの構築には 「ホロニック」 という思考概念が大きく関わっています。 ホロニックとはどんな部分にも全体の動向がふくまれているような関係にあるひとつの 「部分=全体系」 のことを言います。 ここでは宇宙を構成する個々の部分に宇宙全体がもつ根源的秩序が入れ子状に内蔵されているとともに相互に連携していることを述べています。 私たちは部分と全体を同時に見ることはできませんがホロニックなネットワークでは両者の応変を同時にとらえることが可能なのです。 依って 「Pairpole 宇宙モデル」 にはそのホロニックネットワークであるブノワ・マンデルブロの 「フラクタル構造概念」 が随所に織り込まれています。 それは細部である 「原子構造(原子核を周回する電子の構造)」 と全体である 「太陽系構造(太陽を周回する惑星の構造)」 の相似的等価性であり、工学的な 「電磁誘導理論」 の宇宙物理学的な 「波動理論」 への転用等々です。
 またこの宇宙モデルの副題を 「宇宙の構造とメカニズム」 としたのは、私自身が機械工学を専門分野とする技術者であったからに他なりませんが、もともとこの宇宙モデルの構築には限られた専門分野にこだわることなく、あらゆる分野を分け隔てなく統合することで観えてくるものを目指していました。 必要とあれば、いかなる学際をもクロスオーバーして 「知のワンダーランド」 に挑んだのです。
 もとよりいかなる学説や理論でも、もともとは不完全なものであって、当面、矛盾なく現象や事態を説明できるというだけのものです。 もしその論の説くところに矛盾がでてくれば、たちまちにしていかなる学説や理論であっても、破棄される運命にあります。
 「Pairpole 宇宙モデル」 は自らの思考が及ぶ限りの認識を矛盾なく妥当性をもって説明しているとした宇宙モデルですが、この宇宙モデルがあらゆる学際をクロスオーバーした 「知的冒険」 によって導かれた論であることを考えれば疑義百出は無理からぬことであってさけることはできません。 しかしながら、知のワンダーランドを拓く者が頼るべきは 「人倫の天秤」 ではなく 「宇宙の天秤」 なのです。
時間も空間もない宇宙構造
 時間も空間もない宇宙構造は以下の2つの根拠から導かれます。
(1)線形時間の廃棄
 時間が流れないとする根拠は 「時は流れず」 に詳しいがその中核にあるのは 「線形時間の廃棄」 です。 時間が 「過去→現在→未来」 と連続する(流れる)という時間概念は線形時間と呼ばれます。 私がこの線形時間を排する最大の理由は均質な時間が不連続で異質な 「記憶としての過去(意識世界)」→「実在としての現在(物質世界)」→「想像としての未来(意識世界)」 を貫いて連続する(流れる)とする論拠を相当な妥当性をもって納得することができないからに他なりません。
 現在は運動をともなった物質で構成された実在世界(実の世界)であって、意識で構成された仮想世界(虚の世界)とは本質的に異なっています。 均質な時間が異質な 「虚の世界」 と 「実の世界」 を貫いて流れていることなど如何なる妥当性をもって理解したらよいのでしょうか?
 考え得る妥当性は過去を 「過去の実在」 と考え、現在を 「今の今の実在」 と考え、未来を 「未来の実在」 と考え、かくなる実在を貫いて時間が流れているとする考えです。 だが現在の実在はともかく過去の実在や未来の実在はいったいどこに存在するのでしょうか?
 考え得る妥当性は 「現在に含まれている」 とする空間構造です。 換言すれば、幾つかの過去の実在と幾つかの未来の実在が 「現在に重なっている」 とする空間構造です。
(2)フラクタル幾何学概念
 重なった空間構造が空間を失ってしまう根拠はフランスの数学者ブノワ・マンデルブロが提示した 「フラクタル」 と呼ばれる幾何学概念から導かれます。 フラクタルとは空間のサイズを拡大していっても縮小していっても同じ構造が現れるという構造法則です。 それはまさに 「入れ子人形」 のような構造であって、私はその構造法則を 「細部は全体 全体は細部」 と表現しています。 フラクタル構造概念は空間構造が空間を失ってしまう論拠として相当の妥当性をもって納得することができる概念です。
 また 「時間も空間もない宇宙構造」 は、理論物理学者デビット・ボームが論じた 「暗在系と明在系で構成された宇宙構造」 に相似します。 ボームはその宇宙構造を以下のように語っています。
 物質宇宙とは、同時系列で重層している時空間が瞬間、瞬間に我々が認識できる形で現実世界に象出することで実在場が構築され、この瞬間が連続することで、我々に時間という概念を発生させ、時系列で連続している時空間を認識の中に構成させることで存在している世界かもしれない。
 時間と空間の消失は即ち 「時空の消失」 です。 では時空が消失した宇宙構造を何と表現したらいいのでしょう。 思考はやがて 「宇宙とは仕組みである」 という構造概念に行き着きます。 以上の思考展開から 「時間も空間もない宇宙構造」 を集約すれば以下の2項に還元されます。
 宇宙には 時間がなく さまざまな過去や未来が重層的に重なった 現在だけ がある
 宇宙には 空間がなく さまざまな現在が重層的に重なった 仕組みだけ がある

知的冒険エッセイ/時空の旅
〜 ベストエッセイセレクションから 〜
< 2024.11.17 >
「エントロピ増大の法則」 とは物質世界での現象を述べたものではなく
意識世界の現象を述べたものではないかとする 「仮説」 の想定
この仮説が正しければ 「不確実性社会のゆくすえ」 に 「一筋の光明」 が見えてくる
社会学的インフレーション理論 | 社会学的不確定性原理 | 自己組織化 | 混沌からの秩序
生まれいずる混沌 | 確信の終焉 | カオス社会の構造理論 | 大いなる仮説
< 2024.08.21 >
空海が創始した真言密教の 「秘密曼荼羅の世界観」 は
現代理論物理学が語る 「量子力学の世界観」 を観るようである
内なる宇宙の大を図る | 秘密曼荼羅と量子論 | 究極の自由とは | 即身の完成
< 2024.06.12 >
リチャード・ファインマンが 「量子力学の精髄」 と呼んだ 「二重スリット実験」 は
宇宙の量子論的解釈の始まりとなった画期的な実験であった
19世紀初頭に行われたヤングのスリット実験は 「光の波動説」 を決定づけ
量子力学が発展した20世紀になると電子のような粒子を用いた二重スリット実験が行われ
量子力学の基礎である 「波動と粒子の二重性」 が明らかにされた
二重スリット実験 | 平行宇宙 | 経路積分 | 多世界宇宙
< 2024.06.01 >
共時性との遭遇には 「空間的な場所」 が深く関わっている
その場所には未知なる世界につながる時空トンネル(ワームホール)が開口しているかのようである
それはまた、日本人ノーベル賞学者、江崎玲於奈博士が発見した江崎ダイオードの 「トンネル効果」 のようである
スイス、ドイツ、イタリアにて | セゾン現代美術館にて | カダケスにて | 妙高高原にて | 信濃三十三観音札所にて
< 2024.05.09 >
「軽井沢文学散歩」 が行き着いた意識的世界は
物質的世界を描いた 「時間も空間もない現在だけで構成されたシンプルな宇宙」 そのものであった
大森荘蔵の哲学、ポール・ヴァレリーの文学、ジョージ・シーガルの芸術が私の中で不可思議な縁のループを描いて
「新たな宇宙構造」 に行き着くことなど思ってもみないことであった
不可思議な時空のめぐり逢い
< 2024.02.09 >
この論考は経路積分から思考されたものである
そうであれば 「信州つれづれ紀行」 とは
自らの体験をもって試行された
「実験的経路積分紀行」 と題されてしかるべきである
どこにもいてどこにもいない | 風景の物語 | 立原道造の風景
< 2024.02.06 >
有史以来、人類が確固として信じてきた
「時は流れる」 という線形時間による時間概念を廃棄することには
大いなる 「意識跳躍」 を必要とする
大いなる錯覚 | 経路積分 | 正法眼蔵
< 2023.12.22 >
密教の中心仏である大日如来は 「宇宙仏」 であるといわれる
その宇宙を体現した大日如来を弘法大師空海は 「零」 であるという
それは 「最大であるとともに最小である」 という
それはまた 「どこにもいてどこにもいない」 という
零の世界 | 仏とは何か | どこにもいてどこにもいない
< 2023.12.07 >
量子論では物質としての身体が消滅しても 「精神としての魂」 は存在し続けるとされている
もしかかる予見が真理であるとすれば、前世で体験したかのように感じる既視感の存在は
その 「生き続ける魂の存在証明」 なのかもしれない
縁とは何か | 縁の構図 | 縁の総量 | 思いの風景 | 生き続ける魂のありか
他我問題の解消 | 死後の世界の解明 | 魂の復元
< 2023.10.30 >
2023年度のノーベル物理学賞とノーベル化学賞の様相は
「宇宙は仕組みであって大きさにあらず」 という私が描いたこの世の実相を図らずも如実に物語っている
大きな宇宙と小さな宇宙 | 連結する宇宙と重層する宇宙 | とある街角にて
< 2023.06.29 >
宇宙が現象であるならば
それは 「物質的現象」 なのか? それとも 「意識的現象」なのか?
現象としての宇宙 | 意識的現象としての宇宙 | 人間の存在理由
< 2023.06.13 >
時空間から物空間への転換
宇宙を時間と空間で構成された 「時空間」 から物質と空間で構成された 「物空間」 へと
思考転換したことで 「見えてきた世界」 がいかなるものかを描く
物空間の物理学的意味 | 物空間の芸術的意味 | 物空間の社会学的意味
< 2023.03.28 >
知のワンダーランドをゆく
数学に基づいた時空の旅〜量子論に基づいた時空の旅〜時間も空間もない宇宙構造に基づいた時空の旅
線の旅人と面の旅人 | 経路積分紀行 | 軌跡のない旅
< 2023.02.14 >
ここに登場した物理学者は、物理学者というには 「いささか風変わりな科学者たち」 である
ともに多分に直観的であり、文学的であり、暗示的である
数学にはあまり頼らないで、隠喩や類比を拠り所にするところも共通している
彼らがこだわるのは 「新たな理論がいかなる思考から生まれるのか?」 というアプローチ方法の違いである
デビット・ボームかく語りき〜宇宙の内蔵秩序 | ロジャー・ペンローズかく語りき〜皇帝の新しい心
リチャード・ファインマンかく語りき〜物理学の終焉
< 2022.10.13 >
量子もつれの実証が意味するところは重大である
2つの時空が光速を超える速度(瞬時)で連絡しあっているなどという現象は
相対論的な科学理論を絶対視してきた者にとってみれば驚天動地のことであって信じることはできない
それは異次元の時空を繋げる 「ワームホール」 や過去と未来を行き来する 「タイムマシン」 を見るような錯覚を覚える
それを可能とするものがあるとすれば宇宙を瞬時に縦横無尽に飛び回ることができる意識以外に他にない
実証された量子もつれ | 量子もつれと皇帝の新しい心 | 物質的存在論から意識的存在論へ
宇宙とは意識的観測による現象である
< 2022.08.31 >
物質で構成された現象世界である 「外なる世界(遠くの世界)」 は
コンピュータ技術を使った情報ネットワークであらゆる情報を瞬時に知ることができるようになった
知のワンダーランドはもはやそこには存在しない
意識で構成された心象世界である 「内なる世界(近くの世界)」 に存在するのである
知のワンダーランドは何処に | 知のワンダーランドとは何か
< 2022.06.18 >
時間が進むにつれて 「事の曖昧量」 と言われるエントロピが増大することは物理学が証明したところである
時間が急速に進む情報化時代であってみれば
その増大速度も鰻上りに上昇することは不可避であって受け入れざるをえない
社会がより曖昧に乱雑に無秩序に複雑化して 「混沌とした社会」 が到来することは
すでにして 「予測されていた」 ことである
混沌とした社会 | 進歩しない社会 | 宇宙のこころ | 宇宙の終焉
< 2021.06.05 >
細部は全体であり 全体は細部である
宇宙のフラクタル構造を多面的視点から探求する
ローカル社会とグローバル社会 | 1人を救うものは世界を救う | 利休の世界と秀吉の世界
華厳経の世界観 | 宇宙とは仕組み
< 2021.01.26 >
過去・現在・未来が連なった 「線形時間」 を廃棄すると我々が生きる宇宙はごく 「シンプルな構造」 へと収束する
時間が流れない 「今の今」 という 「現在だけの世界」 である
時は流れず | 軌跡の消失 | 軌跡のない日々 | 時間も空間もない世界 | 現在だけの世界 | 認識と直観の狭間
現在とは現象である | 現在場の構築メカニズム | 道元禅師かく語りき | 曼荼羅の世界
< 2020.12.04 >
コロナ禍に端を発する混乱は社会をカオスに導いてしまった
その社会は物理学の 「カオス理論」 が論ずる 「複雑系」 が支配する宇宙である
カオス社会の物理学的解析 | カオス社会からの脱出法
< 2020.10.01 >
物理学的視点から現代情報社会の様相を探求した社会学的物理学
社会学的インフレーション理論 | 社会学的不確定性原理 | 社会学的カオス理論
< 2020.09.23 >
想像は自由に飛翔することができる だが その想像の飛翔は現実によって制約される
意識跳躍 | 空海が悟ったもの | 永遠の生命 | 進化する頭脳の救済法 | 大いなる秘術
止観 | 三界の狂人と四生の盲者 | 即身は瞬間にあり | 即身の秘術 | 想像の夏と現実の夏
信長の即身〜是非もなし | 信じる者は救われる | 繁栄の代償 | 絵に描いた餅 | 創造と想像 | 夢見る人
< 2020.06.01 >
宇宙は 「発見」 されるのか? それとも 「発明」 されるのか? 2つの世界の狭間を探求する
発見される宇宙と発明される宇宙 | 自力本願と他力本願 | 心象世界と現象世界
色即是空と空即是色 | 自然は芸術を模倣する | 即身への回帰
< 2020.05.05 >
科学の終焉はまた知的探求の終焉であって問うべき問いが尽き果てたとき
人間としての精神的高揚感もまた終焉を迎えることになる
問いの終焉 | 絶望の彼方 | 存在者の終焉
< 2019.12.08 >
ニューヨーク・タイムズ紙は 「確信の終焉」 を論じた
プリゴジンの著書 「混沌からの秩序」 をあまりに危険すぎるとして論評を差し控えた
もし科学が確信をもたらすことができないのであれば いったい 「何を信じたらよいのか?」 というのである
若き日のトラウマ | 混乱の増幅 | 確信の終焉 | 時は流れず |
< 2019.09.02 >
自らが生きている物質世界とは 自らの意識世界が投影した 「物質場」 であるとともに
自らが生きている意識世界とは 自らの物質世界が投影した 「意識場」 である
物質場とは 「現実としての場面」 が展開される世界であり
意識場とは 「想像としての場面」 が展開される世界である
意識的場面と物質的場面 | 直観的場面構築と歴史的場面構築 | 曼荼羅の世界 |
< 2019.06.02 >
宇宙を存在させているのは物質とそれにともなうエネルギであることは疑いのない事実である
だが人間が所有する意識(精神)が宇宙の存在に不可欠であるかどうかは定かではない
以下の 「4つの風景」 はその不確かな人間意識を土台にして構築されている
現代情報社会の真相がいかなるものかを示す 「時空の断面図」 である
大いなる欠落 | 大いなる賭け | 大いなる矛盾 | 大いなる危機
< 2019.05.21 >
物質宇宙を追求すると意識宇宙に帰着し 意識宇宙を追求すると物質宇宙に帰着する
まさに宇宙は般若心経が教える 「色即是空 空即是色」 の世界のようである
意識宇宙の実存性 | 物質宇宙の実存性 | 色即是空の物理学
< 2019.05.05 >
人間の知能が考え得る科学的法則の大半が発見し尽くされた今、科学は終焉したと言われている
実のところ科学は終焉してしまったのであろうか?
右脳の達人 | 直観に内蔵された普遍性
< 2019.04.07 >
時間と空間が消失してしまった世界を想像することは
物質文明に慣れ親しんできた者にとっては 非情なる困難 をともなう
しかしながら このような世界を完全に否定し捨て去ってしまうこともまた 非情なる困難 をともなう
この世の不可解はかくも無窮であって 進みゆく 知のワンダーランド は尽きることがないのである
線形時間の廃棄 | 連なった世界と重なった世界 | 時空の消失点
< 2018.12.29 >
運動をともなった現在で構築されている現実は 意識で構築されている過去や未来とは 本質的に異なる
現実とは何か さまざまな現在から思索する
過去よさらば | 現在の構造 | 救済される現在
< 2018.12.12 >
誰ひとりとして各々の相対的宇宙が積層した絶対的宇宙を眺めることはできない
私には貴方の心を知る方法がないばかりか貴方の存在さえ知る方法がない
科学的宇宙と哲学的宇宙 | 唯心論的物理学 | 予定調和の構造 | 貴方の宇宙と私の宇宙
思考実験の同期性 | 神の存在証明
< 2018.07.23 >
博士の日常と我々の日常を分け隔てているものは「はなはだ曖昧」で頼りない「意識的記憶」でしかない
かく考えれば、映画「博士の愛した数式」は「時は流れず」を証左するために企画された
「ひとつの思考実験」のようにもみえてくる
< 2018.06.12 >
「ホロニック」とはどんな部分にも全体の動向がふくまれているような「部分=全体系」 のことである
私はホロニックの胎動を「宇宙内蔵秩序」と位置づけ「細部は全体 全体は細部」と表現している
ホロニックの系譜 | 宇宙モデルへの展開 | 知的ツールへの展開 | 意匠デザインへの展開 | 細部と全体
< 2018.04.08 >
弘法大師空海が遺した「太始と太終の闇」と題された偈(詩文)から
空海が描いたビックバン宇宙論を考察する
< 2018.04.01 >
逆因果律とは時間経過にしたがって現れる原因と結果の順序を逆にした独自の因果律である
この逆因果律とファインマンが提唱した経路積分は紙の表裏であって
同じことを別々の視点で述べているにすぎない
< 2018.03.07 >
ファインマンは いろいろな出来事を時間の順序で並べるのは的はずれであって
すべての経路を加算すれば 実験者が観察する最終的な量子状態に至っている と主張した
経路積分(歴史総和法)
< 2017.10.30 >
時空は永遠と無限の狭間に現象と心象の狭間によるべなく漂っている
永遠と無限の狭間 | 現象と心象の狭間
< 2017.06.13 >
「時は流れず」とは過去と現在と未来が時間で連続していないことである
過去と未来は意識世界の存在であって運動をともなった実在としての現在とは本質的に異なる
そのような異質な世界の間を貫いて均質的な時間が連続して流れているとは
相当の妥当性をもって考えることができない
反骨の哲学者 | 相対性理論が意味するもの | 運動を時間で分解することはできない
流れているものとは | 過去と未来の発生現場 | 夢幻のごとく | 石の舟
< 2017.01.24 >
華厳経とPairpole宇宙モデルの相似性に着目するとともに
「宇宙とは仕組みである」とする本宇宙モデルの帰結を検証する
< 2016.12.29 >
新たな世界に至る時空のトンネルとしてのワームホールの可能性とは
イバラードの奇妙な店 | 意識と光速 | 有と無の狭間 | 思惟半跏像への回帰 | 思惟と共時性
我、ワームホールに跳躍せり | 多世界宇宙解釈 | 宇宙とは現象である | 余話として
< 2016.09.15 >
行き詰まった世界を打開する新たな地平とは何か
知らない宇宙は存在しない | あなたあっての宇宙 | 犬も歩けば | 意識の地平
主体は世界に属さない | アロサの黒婦人
< 2016.04.19 >
時空間の同一性はいかにして保証されるのであろうか?
私の1時間とあなたの1時間の同一性はいかに保証されるのであろうか?
時空間の同一性 | タイムシフトウィンドウ | 想いで迷子 | あの道がこの道であること
< 2016.02.18 >
6歳の子供にもわかるように説明できなければその物事を理解したとは言えない
< 2015.12.29 >
共時性にともなって物質世界に現れる事象のありえない確率とは何か
ふと発生する宇宙 | ありえない確率 | 無と有の狭間 | 直観的場面構築と歴史的場面構築
< 2015.08.28 >
意識が物質を発生させるのか? それとも 物質が意識を発生させるのか?
皇帝の新しい心 | 自然は芸術を模倣する | 発見か発明か | 他我問題 | ウィトゲンシュタインの言葉
< 2015.07.28 >
不確定性原理が包含する不確定の意味とは何か
量子の2重性 | 時間の不確定性 | 多世界宇宙解釈
< 2015.01.20 >
視点を異にするさまざまなアプローチから宇宙の真象に迫る
微分か積分か? | 刹那か連続か? | 時間か空間か? | 線か面か?
< 2014.10.31 >
パラレルワールドはSF小説にしばしば登場するがその実在感はタイムマシンほどに希薄である
だが世界の先端的物理学者は大真面目でその存在を信じている
平行宇宙 | どこにもいて、どこにもいない
< 2014.03.17 >
イギリスの天才科学者シェルドレイクが提唱した「形態共鳴仮説(シェルドレイク仮説)」とは
自然に存在する生物の特徴的な形と行動や物理と化学のあらゆるシステムの形態が
過去にあったと同じような形態を継承することを述べている
形態共鳴仮説
< 2013.11.27 >
ディラックとマヨラナの物質(粒子)と反物質(反粒子)についての予見が何を意味し
2人の天才物理学者が眺めた世界とはいかなるものであったのかを考える
消えた天才物理学者を追う | 真理のかたちとは
< 2011.09.30 >
2011年9月23日(毎日新聞)「光より速いニュートリノ? 相対性理論覆す発見か」の報に接し
その実験結果の意味するところを考察するとともに問題の核心を明らかにする


Pairpole 宇宙モデル

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