人間の欲求の第1位が 「生への欲求」 であることは異論なきところであろう。 上は大統領から下はホームレスまで、この欲求が第1位であることにはかわりはない。
確かに 「生きている」 ことが生命体としての唯一絶対の根拠ではあろうが、「ただ生きている」 ことに、いったい 「どの程度の価値」
があるのであろうか? 「生きている」 という生命体としての唯一絶対の根拠も若干の長短はあろうがやがては 「死ぬこと」 によって失われるのもまた生命体としての唯一絶対の根拠である。
「ただ生きている」 ことが生命体の唯一絶対の価値であるとするならば、その唯一絶対の価値がやがては 「ただ死ぬこと」 によって失われることを人はいかに納得すべきなのか?
問題は 「生きている」 ことではなく、「いかに生きているか」 なのではあるまいか?
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