時間が人間の発明による創作物とすれば、あの時は、,この時であり、その時である。 いついかなる時も、この時であり、あの時であり、その時である。
古いあの時もなく、新しいこの時もなく、その時である。 この世の生命にとって、あの時もこの時もなく、すべてはその時である。 花は咲き、実を結び、地中に帰り、芽を吹き、再び花を咲かせる。
がゆえにはたして、花を嘆き、実を嘆き、地中に帰るを嘆く、草花があるであろうか? 花は 「咲くべき時」 に咲き、実は 「結ぶべき時」
に結び、地中に「 帰るべき時」 に帰る。 その 「〇〇べき時」 とはつまり、あの時であり、この時であり、この世の縁(えにし)である
「その時」 である。
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