Linear ベストエッセイセレクション
ジャニス・ジョプリンの風景
Turn

“ The Rose ”
 ふと聞こえてきた曲がなぜか心の琴線にひどく響くことがある。 “ The Rose ” はそんな曲である。 1979年制作のアメリカ映画 「ローズ」 の主題歌である。 映画 「ローズ」 は27才でこの世を去ったロックシンガーの 「ジャニス・ジョプリン(1943〜1970年)」 の半生を描いたものである。 主人公ジャニス・ジョプリンを演じたハワイ出身の歌手で女優の 「ベット・ミドラー」 はアカデミー賞にノミネートされるとともに、主題歌 「ローズ」 ではグラミー賞を受賞した。
 ジャニス・ジョプリンはアメリカ、テキサス州、ポートアーサー出身。 魂のこもった圧倒的な歌唱力と特徴のある歌声で1960年代を代表する歌手として活躍した。 死して今なお語り継がれるロックシンガーである。 以下は彼女が遺した言葉である。
自分で自分が信じられなくなるようなことをしちゃだめ
あなたのすることがすべてあなたそのものなのよ
" The Rose ”
Some say love it is a river
That drowns the tender reed
Some say love it is a razor
That leaves your soul to bleed
Some say love it is a hunger
And endless aching need
I say love it is a flower
And you its only seed

It's the heart, afraid of breaking
That never learns to dance
It's the dream, afraid of waking
That never takes the chance
It's the one who won't be taken
Who cannot seem to give
And the soul, afraid of dying
That never learns to live

When the night has been too lonely
And the road has been too long
And you think that love is only
For the lucky and the strong
Just remember in the winter
Far beneath the bitter snows
Lies the seed that with the sun's love
In the spring becomes the rose
愛は河だという人がいる
若くて柔らかい芽をのみ込んでしまう河だと
愛は鋭い刃物だという人がいる
魂から血を奪い去る刃物だと
愛は飢えだという人がいる
満たされることのない渇望だと
私は愛は花だと思う
そして、その大切な種があなたなのだ

傷つくことを恐れている心
そんな心では楽しく踊ることができない
目覚めることを恐れている夢
そんな夢ではチャンスをつかめない
誰も受け入れられない人
それでは与える喜びを知ることはない
そして、死ぬことを恐れている魂
それでは生きることの意味を学べない

夜がせつなく寂しくなったとき
そして、道があまりにも長すぎると感じたとき
また、愛は幸運で強い人間にしか
やってこないと思ったとき
思い出してほしい、厳しい冬の
深い雪の下には
暖かい太陽の愛を浴びるための種があり
春には薔薇の花を咲かせるということを
 日本ではアニメ映画 「おもひでぽろぽろ(1991年公開)」 の主題歌として、またテレビドラマ 「アルジャーノンに花束を(2015年放映)」 の主題歌として、この “ The Rose ” の曲が使用されている。

2016.06.12


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