Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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永遠の人生は瞬間に尽きる
 「永遠は瞬間にあり」、瞬間とは今の今である物質を基とした刹那宇宙としての 「現在」 である。 他方、意識を基とした連続宇宙としての 「過去・未来」 はその現在に含まれている。 生きるとは実在である物質世界としての現在を生きることであって、仮想である意識世界としての過去・未来を生きることではない。 ゆえに、過去にまつわる 「どう生きてきたか?」 とか、未来にまつわる 「どう生きていくか?」 などに思い煩うことは、生きるにおいて、そう大きな意味をもたない。 人生の意味とは、今の今である瞬間に存在するのである。 しかり、「永遠の人生」 はすでにして 「瞬間に尽きている」 のである。
 アルチュール・ランボーは 「見えた 何が、永遠が」 の一節をのこして18歳の若さで詩人を廃業したといわれる。

2025.09.28


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