現代人が万能視する人工知能の欠陥は 「人間性の再現」
と 「生体性の再現」 がいまだ未解決であることにある。 逆に、この2つの欠落が人間の存在意義を如実に物語っている。 かって 「人間の証明」
という映画が巷間の話題を席巻したことがある。 人間の存在意義としての人間性と生体性の再現は、まさに 「人間の証明」 そのものなのである。 |
※)人間の証明
「人間の証明」 は森村誠一の長編推理小説で、総計770万部を突破したベストセラーであるとともに、佐藤純彌監督で映画化された。
「人間の証明」 は角川春樹が 「野性時代」 の創刊に合わせて森村誠一に連載を依頼したもので、そのとき角川春樹は森村誠一に 「作家の証明書になるような作品を書いてもらいたい」
と言ったという。 森村誠一は西條八十の詩 「ぼくの帽子」 の一節に着想を得て執筆を始めた。 当初の読者の反応は低調だったが、角川が映画化を発表してから加速度的に人気が出た。
当時の新聞広告で使われた 「読んでから見るか 見てから読むか」 というコピーはいまだに記憶にのこっている。 |
|