実証された 「量子もつれ」
は宇宙には 「局所がなく(即ちセンターレス)」 であるとともに、「境界がなく(即ちボーダーレス)」 であることを明らかにした。
還元すれば、この宇宙では、すべての存在が 「非局所的な全体」 であるとともに 「無境界的な連続」 である。 |
以上の帰結を哲学的な 「存在論」 へ転用すれば
「この宇宙に存在する生きとし生けるものみなすべてには 「唯一無二の居場所がある」 とする帰結が導き出される。 依って、貴方は自らの居場所に不平不満を嘆くにあたらない。
この宇宙におけるその場所が貴方にとっての唯一無二の指定席であってみれば、何を悩む必要があろうか。 |
また、第1953回 「魂の存在証明」 では非物質的な魂の存在証明に挑んでいる。
以下に抜粋する。 |
量子論では、物質としての身体が消滅しても、精神としての魂は存在し続けるとされている。
もしかかる予見が正しければ、前世で体験したかのように感じる既視感の存在は、「生き続ける魂の存在証明」 なのかもしれない。 宇宙モデルの探求が、めぐりめぐって、宇宙における
「魂の存在証明」 にいたるとは思いもよらないことであった。 かって、構築した 「ペアポール宇宙モデル」を読んだ関西学院大学社会学部教授の盟友宮原浩二郎君は、世界がこの宇宙モデルのようであるならば、私は
「安心して生きられる」 と感想を述べた。 このモデルが正しいとか正しくないとかではなく、「安心できる」 というところに依って立つ彼の哲学の基盤がある。
彼が感じた安心感とは、生き続ける 「魂のありか」 を見いだした安心感であったのかもしれない。 今となって、「ふと」 そう思えるのである。 |
この世で生きる万物事象の 「存在の証明」 は以上であるが、かくなる証明が貴方にいくばくかの安堵の思いをもたらしえたとすれば、もって幸甚、これにすぐるものはない。 |
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