Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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非局所性の狭間〜未知か既知か
 量子もつれにおける 「局所の情報」 が宇宙全域に瞬時に伝達されるとする 「瞬時」 が時間経過がわずかでもある瞬時なのか、それとも時間経過がまったくない 「即時」 なのかによって、その後の事情は大きくかわってくる。 瞬時であれば、その情報は宇宙全体にとってはいまだ知られていない 「未知なる情報」 となるし、即時であれば、その情報は宇宙全体にとってすでに知られている 「既知なる情報」 ということになる。
 量子もつれの情報が 「既知なる情報」 であれば、その情報は宇宙で起きる出来事の 「あらゆる可能性」 のことであって、その可能性は 「すでにして試し終わっている」 ものである。 であれば、我々の人生とは、その試し終わっている 「既知なる可能性」 をトレース(追認)するに過ぎないという 「運命論」 になる。 他方、「未知なる情報」 であれば、その情報は宇宙で起きる出来事の 「あらゆる可能性」 のことであって、その可能性は 「いまだ試し終わっていない」 ものである。 であれば、我々の人生とは、その試し終わっていない 「未知なる可能性」 を試行錯誤する 「体験論」 になる。 量子もつれが実証した宇宙の非局所性からすれば 「かぎりなく運命論」 ということになるのだが ・・ どうであろう。

2025.01.10


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