Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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相対性と相補性の狭間〜対立か融合か
 「Pairpole 宇宙モデル」 は宇宙の内蔵秩序である 「対称性」 から導かれた 「相対性」 と 「相補性」 で構成された 「宇宙モデル」 である。
 相対性とは、対極としての Pairpole が 「互いに比較し合う」 ことを意味し、相補性とは、対極としての Pairpole が 「互いに補い合う」 ことを意味する。 現代物理学の基礎を成す 「アインシュタインの相対性理論」 は Pairpole の相対性に基づいて構成され、「ボーアの量子論」 は Pairpole の相補性に基づいて構成されている。 この2つの理論を統合した 「統一理論」 の完成が標榜されて久しいが、いまだ実現されていない。 もっかのところ統一理論に最も近いとされている理論が 「超ひも理論」 である。 超ひも理論では、10次元空間の中のひもの振動が宇宙のすべての物質とエネルギ、はたまた空間と時間まで生み出すとされている。 確かに超ひも理論は相対論と量子論を数学的には矛盾なく説明してくれるが、現実空間の中で実験できるものでもなく、そもそも10次元のミクロのひもの振動が 「何を意味している」 のかも不明である。
 目指す解は 「相対性と相補性の狭間」 に拓かれているはずである。 問いの構図を還元すれば、宇宙は対極である Pairpole の 「相対的対立」 にあるのか、それとも対極である Pairpole の 「相補的融合」 にあるのかということに集約される。

2024.12.17


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