人間の悩みの多くは、過去や未来に拘束されているところから生ずる。 結果、過去の失敗を悔やみ、未来の不安を懼れる日々が途切れることなく続くことになる。 これらの悩みから解放されるためには、かくなる拘束の基になっている 「期限の拘束」 を解除することである。 以下は、第1859回 「期限のない世界」 からの抜粋である。

　「永遠は瞬間にあり」 とする時が流れない現在だけで構成された 「シンプルな宇宙」 では、「いつまでにしなくてはならない」 とする 「期限の拘束」 が消滅してしまう。 日々期限に追われて奔走し続ける現代人にとってみれば 「夢のような話」 である。 さらに付け加えれば、ものごとを為すに 「早過ぎることも遅過ぎることも」 ない。 巷間交わされる 「いつやるの？」 の問いには 「今でしょう」 と応えることが当然の帰結となる。