現代人が個で生きれずに集団に頼るのは、集団を信頼しているからではなく、生きるための 「利便性」
からである。 ゆえに、会社、団体、組合、政党、派閥、宗派、サークル、仲間等々の個別集団は個が生きる上での利便性の目的から構築されているに過ぎない。
このような個別集団の中で叫ばれる団結心、忠誠心、協調性等々の倫理観は、その利便性目的が 「保証される限り」 という限定された倫理観である。
ゆえに、個に対する利便性目的が失われればかかる団結心、忠誠心、協調性等々の便宜的倫理観はたちどころに紙屑のごとく捨てられる運命にある。
現代個別集団の離合集散メカニズムの本質は、かかる利便性目的の保証にこそあるのであって、その保証が失われれば、裏切り、不実、偽善等々、茶飯事として常態化することになる。
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