Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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孤高のオオワシに超人をみゆ
 一羽のオオワシが越冬のため諏訪湖に飛来した。 オオワシは体長、1メートル余、翼長、2メートル50センチ余の大型のワシで、生息数は約4,600〜5,100羽と推定され 「絶滅危惧種」 に指定されている。 繁殖地はカムチャツカ、サハリン北部からアムール川の下流域、オホーツク海北部の沿岸地域という。
 そのオオワシの諏訪湖への飛来が最初に確認されたのは1996年。 その3年後、湖上で衰弱しているところを湖岸の住人に助けられた。 そのときに4歳と認定され 「グルッ」 と鳴いたことから 「グル」 と名付けられた。 それから2018年までの19年間にわたり諏訪湖を訪れたグルはさまざまな人に愛され続けられたという。 寒風渡る諏訪湖の上空を孤高のオオワシが勇躍して飛翔する姿はまさに超人をみるようであったのではあるまいか。

2024.01.18


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