高山寺を過ぎ、かっては戸隠道と呼ばれた街道をさらに北上すると小川天文台が立つ大洞高原に至る。
このあたりは 「星と緑のロマントピア」 と呼ばれている。 ロマンとユートピアの合成語であろうが、都会の喧噪から遙かに隔たり、透明な空気が流れる山村の頂にあってみれば、星を見るには理想的な空間であろうし、夢はロマンに満ちたものになるのは必然であろう。
天文台に至るささやかな広場に備えられた 「日時計」 は午後 3時を示していた。 時刻表示の目盛りが午前 6時 〜 午後 6時
までの昼間 12時間 の時計である。 あとの夜間 12時間 は寝てしまうので必要ないということであろう。 現代人のように夜も眠らないで活動することなど、この時計を使った当時の人々には考えも及ばないことであったに違いない。
カットは星と緑のロマン館前の駐車場で、訪れた人々が光と戯れる姿を前にしての北アルプス連峰北部の眺望である。 (2011.12)
|