未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
嘘と誠の狭間
最近の世相は事の真相が嘘か誠かを定かに判定しがたい。 その傾向は情報化時代に至ってさらに顕著となっている。 そこに人工知能を使った 「チャットGPT」 の登場である。 事態はさらに混沌とし、カオスの闇に向かって進行中である。 今では公表された情報データの真偽を確かめることさえ困難を窮めるしまつである。
かって、イギリスの宇宙物理学者、ホーキング博士は 「完全な人工知能の開発は、人類の生存に終止符を打つだろう」 と警告したが、その真意とは、あるいはかくなる 「人工知能による情報データのフェイク化」 にあったのではあるまいか? 事の真偽を容易に確かめられなくなってしまっては、もはや正常な社会活動の継続は不可能である。
さらに、嘘と誠の狭間で事の真相を常に検証しなければならないことは、人々に多大な精神的ストレスをもたらすとともに、マインドをコントロールされた互いの心は引き裂かれ、やがては修復不能なものとなってしまうであろう。 結果。 津々浦々で損耗される精神的損害は、GDP(国内総生産)の低下どころの話ではない。
2023.08.27
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