第 1 にあげられるのは 「赤信号みんなで渡れば怖くない」 とする 「集団的無責任体制」
の仕組みである。 頻発する多くの問題の底流には、かかる体制の弊害が横たわっている。 全体としての大きな世界では、構成する人数が多いため個々人の存在感がその中に紛れ込んでしまって目が行き届かない。
そのため全体の動向を左右する 「意志決定」 において、互いが互いを牽制するとともに期待するだけで積極的に関与しなくなる。 つまり、自らがやらなくても
「誰かがやってくれる」 であろうとする自己責任の放棄である。 その体制が進むに従って、集団を構成する個々人から 「存在の使命感」
さえ失わせてしまう。 そうなっては、大きな世界が保持していた機能は失われ、集団は凋落して崩壊に逸してしまう。
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