未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
天の警鐘
過剰な情報化によって生成された不必要な情報に翻弄され、「何かをしなければならない」 とする強迫観念にさいなまれ続ける現代人の日々。 いったい、いつになったら安穏な生活に回帰できるというのか?
地球温暖化に端を発する異常気象によって頻発する自然災害、原因不明な感染症パンデミック、行き過ぎた経済至上主義がもたらす財政破綻(デフォルト)、これらの結果として勃発する国家間紛争(戦争) ・・ 等々。
悩みの種は数え上げたらきりがない。 これでは 「ノアの方舟」 や 「バベルの塔」 の伝説再来を想起したとしても、あながち不思議ではない。 伝説は身の程を忘れた人間に対する 「天の警鐘」 であるのだが、その警鐘に耳を傾ける者は、いまだ 「雀の涙」 ほどに少ない。
※)ノアの方舟
地上でくりかえされる争いごとに嫌気がさした神が、あるとき、地上を一掃しようと大洪水を起こす。 ただ神は、たったひとりだけ正しい心をもつノアを救うため 「方舟をつくって家族と動物たちをのせるように」 と伝えた。
※)バベルの塔
ノアの大洪水のあと、人類がバビロンに天に達するほどの高塔を建てようとしたのを神が怒り、それまでひとつであった、人間の言葉を混乱させて、互いに通じないようにして工事を中止させた。
2023.07.12
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