7月8日、奈良県市内で演説中の安倍元総理が銃撃され亡くなった。 それは晴天の霹靂のごとくの出来事であった。
かって安倍総理を誕生させた小泉元総理が政治には 「まさか」 という坂があると語っていたが、その坂がここに来るとは何たる悲運。
まさに、一寸先は闇である。 かくあるとき、ある者は 「人間到る処青山あり」 と慨嘆し、またある者は 「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」
と述懐する。 だが長州人の安倍さんであってみれば、かく去来したものとは、あるいは郷土の先哲、吉田松陰が遺した 「身はたとひ
武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」 の気魂であったのかもしれない。 ともかくも、今はただ遥かな旅路の安らかなるを願うのみである。
|