未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
知って考えざるは
現代情報社会では情報ツールを使ってさまざまなことを 「知る」 ことはできる。 だが知っただけで、「考える」 ことをしない。 知ることで、その本質を理解したかのように思いこんでしまっているのである。 本質に至るには、知ったことを深く考えなければならない。 知ることは、そのための 「素材」 であって本質ではない。
陽明学の祖、王陽明は 「知って行わざるは知らぬに同じ」 という知行合一を唱えた。 だがその前に、「知って考えざるは知らぬに同じ」 という 「知考合一」 の実践が為されなければ、「知行合一」 など 「絵に描いた餅」 である。 魂の入っていない仏をいくら拝んでみても 「霊験」 など期待すべくもない。
2023.03.18
copyright © Squarenet