未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
虚空に架かる
列島に混沌の闇が広がっている。 次々に予想だにしないことが雨後の筍のように現れる。 長く続いてきた原因と結果で構成された 「因果律的な世界」 は後方に去り、原因と結果が断裂した 「超因果律的な世界」 が訪れようとしている。
社会からは脈絡が失われ、あらゆる事態が何のこだわりもなく始まり進行していく。 今日と同じ明日が訪れる保証はなく、何が起こるのかの予測はカジノのルーレットのごとくに的中させることは困難をきわめる。
起承転結の物語は今や過去のものになろうとしているのだ。 頼るべきものなどひとつとしてなく、すべては 「虚空に架かる」 のみである。
2022.07.12
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