未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
混乱の臨界点(1)〜混沌とした社会
ロシアによるウクライナ侵攻の戦禍はいつ果てるともなく続いている。 ともなって発生した食料危機、急激な物価高、円安 ・・ 混乱はとどまるところを知らない。 長く続いたコロナ禍のパンデミックは下火にはなったものの終わったわけではない。 今、世界は未曾有の混乱の中にある。 だが、経済学者といい、社会学者といい、歴史学者といい ・・ 先への展望を語るべき者はその影を潜めて世の表面には現れてこない。
時間が進むにつれて 「事の曖昧量」 と言われるエントロピが増大することは物理学が証明したところである。 時間が急速に進む情報化時代であってみれば、その増大速度も鰻上りに上昇することは不可避であって受け入れざるをえない。 社会がより曖昧に乱雑に無秩序に複雑化して 「混沌とした社会」 が到来することは、すでにして 「予測されていた」 ことである。
問題の本質は事の混乱が臨界点まで達したときその先に 「何が待っているか」 である。 しかして、その何事かに対して人類が対応可能か否かである。 地球温暖化でさえ、まともに対応できない人類に、はたして 「何ができる」 というのであろう?
2022.06.15
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