Linear 未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
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自らを生きる
 この世が人の世であれば 「人は自らを生きる」 ことに専念すべきである。 だが現代社会を眺めれば、この目的に向かっている人の数はそう多くはない。 どちらかと言えば、その逆の 「他を生きている」 ようにみえる。 他を生きるとは、他の考えで生きることであり、他を見倣って生きることであり、他の評価に追随するように生きることであり ・・ およそ自の立場と正反対な他の立場で生きることである。
 自らを生きるためには、その前提として、まずは自らが 「何ものなのか」 を知らなければことは始まらない。 現代人にはこの視点が 「盲点」 のごとく欠如している。 まずは 「ふと我に還る」 ことであろうが、朝から晩まで途切れることなく 「他の情報」 が飛び交う現代情報社会とあってみれば、これさえもままならない。 盲点とはそのことである。

2022.04.16


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