だがこの流れは人類にとって 「大きな転換点」 となる予感に満ちている。 歴史を省みれば、人間社会は
狩猟採集社会→農耕社会→工業社会 と変遷を遂げてきた。 そして現在は情報社会の只中にあるがその情報社会の真象(実像)をいまだ誰も確と知っているわけではない。
だが大きな違いだけは明確である。 それは経てきた各々の社会の基本が 「形をともなった物質」 であったのに対し、情報社会の基本が
「形をともなわない意識」 である点である。 その観点でテレワークやリモートワークの働き方を観察すれば違いはより明瞭となる。
それは物質的現実であった社会が意識的仮想の社会に向かって変質していく様相である。 それは例えば、訪れた会社には物質的現実である社員の姿はなく、代わって
「ご用のある方は表記のウェブサイトにアクセスして下さい」 という表札のみが掲げられているというような既視感となって現れる。
それのみか物質的現実の基本であった本社建物さえもどこかへ消え失せてしまったかのようである。
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