作為とは、換言すれば 「忖度」 であり、ともすると 「詐術」 でもある。 現代社会で要求される行為の多くは立身出世を目的とした忖度に裏打ちされた作為で構成され、また多くは金儲けを目的とした詐術に裏打ちされた作為で構成されている。
現代人はこれらの作為を隠すために日夜奔走しているかのようにみえる。 ある者はその忖度を真実であるかのように装い、またある者はその詐術を無償の行為のように見せかける。
これでは何が真実で何が無償なのかが自分でも分からなくなってしまうのは必然の成り行きである。 やがては 「心身喪失」 に陥ってしまう。
道元が目指した 「身心脱落」 など夢のまた夢である。
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