未知なる時空を訪ねる旅の途中でめぐり逢った不可思議な風景と出来事
知的冒険エッセイ / 時空の旅
時代の変節点〜コロナ禍の向う側
ひとつの時代を築いた山口百恵が引退するに際し1980年10月5日に日本武道館で開催されたファイナルコンサートで彼女が唄ったラストソングは 「さよならの向う側」 であった。 ことの経緯は 「
山口百恵の風景〜さよならの向う側
」 に詳しい。 その末尾で私は以下のように書いている。 山口百恵のフェイドアウトと呼応すように、その後まもなくして日本社会はバブルと呼ばれる過剰なる豊穣に向けて突き進んでいった。 さよならの向う側にあったものとは過剰なる豊饒によってもたらされたバブル経済社会であったのである。
それから40年余りの歳月が経過した現在。 人々は世界を覆う 「コロナ禍の向う側」 に向かおうとしている。 そこには何があるのか? さらなる 「繁栄」 なのか? 逆なる 「恐慌」 なのか? それとも変哲なき 「日常」 なのか? とまれ時代は今、大きな 「変節点」 にあることだけは確かである。
2021.08.24
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